汗対策には、食事の仕方を変えることが効果的と言われています。
特に汗の臭いが気になる方は、食生活の改善で体の内側から働きかけるようにしましょう。
ニオイを抑える効果のある食品には、それに適した成分が含まれているので、この点に着目してみましょう。
食品を選ぶ際のポイントは、「腸内環境を整える成分であるかどうか」「抗酸化作用があるかどうか」です。
腸内環境を整える食材は、食物繊維やオリゴ糖、乳酸菌などが豊富に含まれています。
摂取した食品は、腸に届くと臭いを発生します。
そのほとんどは肝臓で無毒化され臭いがなくなりますが、残りは血液中に漏れ出すことがあります。
この残りは、汗を通じて不快な臭いを発生させます。
不快な臭いを体外に排出するためには、腸の働きを活発にすることが大切です。
その点、食物繊維は便のかさを増やすだけでなく、不快な臭いを捕まえて体外に排出する働きがあるのです。
抗酸化作用のある食品は、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、イソフラボン、カテキン、セサミンなどが豊富に含まれています。
ちなみに、ビタミンCとビタミンEは一緒に摂ると相乗効果があります。
抗酸化作用のある食品は、特に加齢臭対策に適していると言われています。
不快な臭いは皮脂腺から発生しますが、この皮脂腺の働きは基本的に男性ホルモンに起因しています。
その点、イソフラボンは女性ホルモンの働きを受け持つことができると言われており、皮脂腺の過剰分泌を防ぐのに有効です。
和食を中心とした献立にすれば、これらの成分を余すところなく取り入れることができ、効率よく汗対策を行うことができます。
汗対策として制汗剤を使用する場合は、使いすぎに注意しましょう。
ワキなどに生息する常在菌は臭いを発生させますが、外からの悪玉菌をシャットアウトする働きもあります。
そのため、制汗剤の使いすぎは菌を全滅させ、悪玉菌が増殖してさらに不快な臭いを発生させる可能性があります。
また、制汗剤なら何でもいいというわけではありませんので、制汗剤選びは慎重に行う必要があります。
目安は耳垢の状態で、綿棒で耳垢を取って調べるとよいでしょう。
このとき、嫌な臭いのする汗が気になる場合は、耳垢が粘性を帯びているはずです。
その場合は、高い殺菌効果を誇る塩化ベンザルコニウムを配合したスティックタイプや軟膏タイプの制汗剤を選ぶとよいでしょう。
耳垢が湿っていると感じる程度なら、殺菌力が中程度の銀やフェノールを配合したスプレータイプの制汗剤を使用します。
耳垢が乾いている場合は、制汗剤の力に頼らず、ウェットティッシュで拭き取る程度にするのがよいでしょう。
制汗剤を使う場合は、植物エキスが配合された制汗剤を使いましょう。
また、制汗剤を全身に使う人がいますが、これは間違った対策です。
常在菌を殺してしまうだけでなく、汗腺を塞いでしまうため、体温調節がスムーズにいかなくなるからです。
強い殺菌力のある制汗剤を日常的に使用するのはやめましょう。